一太郎承(2012年版)からepub出力について思うこと〜iBooks対応のepubは作れないと知った日〜
#まだ十分に検証してないんですけど、だれかがブログ検索とかで引っかけてきてくれないかなーと期待して。
追記:Twitterのジャストシステムさんのアカウントさんが反応してリプライくれました。ありがとうございます。
はじめに
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モノカキ御用達の日本語ワードプロセッサソフト、一太郎の2012年版「承」。個人的には「承太郎」っていって、ジョジョのなんとかというまんがの登場人物と間違えられてますけど、この承太郎の新機能に、epub出力があるんですね。
私はここ最近は一太郎は数年に1回、ぐっとくる新機能があれば買うというスタンスで*1、今回は
このあたりの新機能が気になって、購入にいたったわけです。
そして「承太郎届いたら過去のいかがわしい個人誌もとい過去これまでに発行した本のデータをepubで配布できるようにして、うっはーなみかわさんってほんとに物書きだったんだーと思わせてやる」的な期待を持ってたんですね。なんせ最近、OSS系のイベントやらコミュニティに顔は出すけれども、amazonで探せるあれしかないわけですから。ほんとうに一発屋疑惑もあるわけで(いや、そういう意味では一発屋だといえるが)
そして届きまして、喜び勇んで過去の個人誌データを流し込んでがっとepub出力したところ……想像した出力結果にならないんですね。いろいろいじったけど。
結局、私の勉強不足で、
ということを理解できていませんでした。そのため、下記のような場合で出力してもiBooksで読めるわけがありません。
承太郎でepub作成(なみかわの場合)
- もとになるテキストファイルを用意
- 承太郎で編集
- 承太郎からepub出力
- 出力したファイルを、メールに添付してiPod Touchで受信する
- iPodのiBooksで開く
大きな流れはこんなかんじ。
私の想像では、とりあえず一太郎で(凝った装飾をせず)保存したデータを、epub出力さえすれば、epubリーダーで見られると考えていたのです。
というわけで上記の手順で作成して、iBooksで開きました。ところが。
iBooksだからできない
- 特に何も装飾していない横書きのデータは、出力できる。
- 改ページはなくなる。もくじでページ飛ばしはできるけど、前の作品の終わりから1行も開かずに次の作品のタイトルが出る。
- これはSigilとか別のエディタでセクション分けすればどうにかなるかもしれない
- 縦書きもくじつきで出しても、1ページ目しか出ない。
とまあ、しかるべき結果になるわけです。
もちろん、対応したリーダーではちゃんと見られるそうです。いろいろFAQもありますので、ご参考まで。
[051605]EPUB形式の電子書籍を作成するテクニック
このへんによると、「EPUBデータの目次一覧は、目次レベル1〜7が設定された行から別途作成されます。」ってあるのですが、それもうまく出ない気がする。iBooksでは失敗しているようですが、他のリーダーではできるようです。
epub幻想……なのか?
「特に何も装飾していない横書きのデータが読める」だけなら、メモ帳みたいなテキストエディタでええわけなんですね。私が期待するepubというのはある程度目次があってとべることじゃなかったのかと。それが一太郎ファイルから(かんたんに)epubで出せるのではなかったのかしらと。どうもそれは−−とくに「縦書き」は、epub3からでないと無理みたいです。
知人に違うリーダーソフトで試してもらったところ、よめているという話もあるので、単にiBooksがだめなのかもしれません。その場合も、できればジャストシステムさんには、iBooks等●●とかxxでは出ませんって公式にアナウンスしてもらえないかなあと思います。*2
そして次回はもうちょっと、epub自体についても自分なりにやってみたことをブログに書いておきたいなあと思います。
今回のブログを、メンションもハッシュタグもつけずにつぶやいたのにもかかわらず、一太郎さんには丁寧に返事いただき、ありがとうございました。
おまけ、『南海の孤島』について
今回出力実験に使った『南海の孤島』というのは、わたしが初めて作成した個人誌(コピー)です。高校1年のときに、掌編を5つほどワープロで打ち出したやつ。なので、初めてepub化するのにふさわしいよね、と思って使ったわけです。PDFバージョンはこちらにおいときますので、気になる人はぜひ読んでみてくださいね。