なみかわみさきの日記

2018年ころまでの日記。

小説

冒頭、思いつくままに

目の前に広がる青い海。風は強くなく、波は高くなく、今日はいい日だ、絶対にいい日だと竜は思った。 神様は、僕たちの”これから”に、雪を降らせた。 リウカは、大広間の中央に箱を丁寧に置き、上ぶたを開いた。「ご覧下さい。あなたの、全て……『機動人間』…

空から女の子が降ってくる

これは、人力で「【降臨賞】空から女の子が降ってくるオリジナルの創作小説・漫画を募集します。」(question:1231366704)というのがあって、書いたものです。*1 *2 - そのMDケースは、あとで「みちる」の部屋の小さなレターケースから見つかった。レンタル…

はだしの神様(800字版)

ピンポン、と呼び鈴が家中にひびいた。 「僕が出るよ」と、僕は2階から叫んだ。階段まわりの壁紙は僕の手あかで真っ黒になっていた。もう、壁に手をつけなくてもいいから、これ以上汚れていくことはないだろうけど。曲がりくねりながら14段を下りると、一直…

TO YOU

「それじゃあまるで猫みたいよ」と画面の中の小さな葉月に笑われた。僕は何度もまりあのおでこをなでる。 「まりあ、ママだよ、」と本体を見せたら、いきなり番号のところから食べようとする。 「まりあに持たせたら壊れちゃうよ。真っ暗で何も見えないわ」 …